バイロス侯爵画集

残骸

2008年01月30日 02:21

以前、サバト館の『バイロス画集』を格安で買ったことについて書いた。最近、文庫本『バイロス侯爵画集』(山本芳樹 京都書院アーツコレクション)を買った。カラーの絵は初めて見た。キリスト教に関する絵、ダンテ『神曲』の挿絵がたくさん載っている。

サロメと云えばビアズレーモローが有名だが、バイロスサロメはひと味違う。写真は「踊るサロメ」で、このような感じのサロメはあまり見かけない。少し驚いたのは「サロメの姉妹」で、生首の乗った巨大な皿を三人の裸女が持ち上げながら踊り、一人の裸女が踊っている絵だ。さらに驚いたのは「サロメの貢ぎ物」で、荒れた海に浮かんだ小舟に裸女が乗っていて、小舟には大量の生首がゴロゴロ入っている。こんなのは見たことがなかった。
『エロスの美術の物語』利倉隆 美術出版社)には色々なサロメが載っているが、バイロスは載っていない。

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